水処理膜事業のエキスパート
2008-12-16 16:39
日東電工株式会社
http://www.nitto.co.jp/
RO膜製造に高い技術力
高い技術力を誇る日本の水処理膜メーカーの中でも、フロントランナーといっても過言ではないのが日東電工株式会社である。2007年におけるRO膜メーカーの世界市場では、DOW社(米国)に次いで28%のシェアを占め、3位以下を大きく引き離す世界第2位のポジションにある(株式会社富士経済調べ)。もちろん日本国内ではNo.1だ。とりわけ世界の水不足軽減に不可欠な「海水淡水化」と「排水再利用」の分野では世界のトップクラスに位置する。
日東電工は今から35年前、1973年に分離膜の研究開発を始めた。もともと粘着テープなどの製造部門があり、その高分子合成技術や薄膜塗工技術などコア技術を活かして水処理膜事業に領域を拡大。そして1986年には世界初となる膜の専門工場を滋賀県に設立し、翌1987年にハイドロノーティクス社(米国)を買収したことで、世界市場への参入を果たしている。RO膜を中心に開発を進めており、海水淡水化の膜前処理とMBRについては三菱レイヨンと合弁開発会社を設立し、事業を水平展開することですべての膜のラインアップを図っている。
日東電工の一番の特色は、まずRO膜製造における技術力の高さである。膜技術に求められるのは、できるだけ多くの不純物を除去し、多くのきれいな水を得ること。不純物を除去するために膜の目を細かくすると、水が通りにくくなり、流す水に高い圧力を加えることになる。日東電工は膜の表面に多くの細長い襞を形成することにより、膜表面を三次元化する特許をもっており、その技術を活かしRO膜〈SWC5〉を開発した。これによって水と接する被表面積が広くなり、世界最高水準の高い阻止率※1と高い透水性※2を実現した。透水性を高めたことで、水にかける圧力も低く抑えられ、エネルギーコストの大幅な削減につながった。
このSWC5は、日本経済新聞社主催“2007年日経優秀製品・サービス賞”の「最優秀賞日本経済新聞賞」を受賞した。同賞は年間2万点の製品・サービスの中から特に優れたものに与えられる賞で、最優秀賞を受賞した5製品にはトヨタのハイブリッド乗用車「レクサス」や任天堂ゲーム機の「Wii」なども含まれる。

グローバルな事業展開が充実
もう一つの特色は、米国ハイドロノーティクス社を買収したことで、いち早くグローバルな事業展開を可能としたことだ。世界中にセールス&テクニカルサービスの拠点を20カ所以上設置し販売網を整備するとともに、プラント稼働後のエンジニアによるアフターサービスも充実させた。
納入実績に目を向けてみると、世界中の巨大水処理プラントに次々と納入しているが、特に代表例としてシンガポールの巨大水利プロジェクト “NEWater”での実績が上げられる。RO膜を使い下水を飲用レベルまで再処理するというこのプロジェクトでは、現在稼働中のROエレメント本数の納入実績において日東電工が全体の約86%のシェアを占めている。
近年、世界の水処理事業はGE社やシーメンス社といった巨大メジャーの垂直統合が進んでいる。このような動きに対して日東電工は戦略的に装置販売は行わず、RO膜関係の技術力をさらに磨き、水処理膜事業のエキスパートとしての存在価値を高めることに専念している。RO膜関係の技術力をさらに強化し、 2012年に500億円、さらに保守管理事業を確立させ、2017年には1,000億円の売上を目指す。
今後、ますます大きな発展が見込まれる世界の水処理事業。日東電工は堅実かつ大胆な戦略のもと、水イノベーションに取り組んでいる。
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